コーヒー豆選びで迷った初心者時代の失敗談
システムエンジニア時代の私は、コーヒー豆選び方について全く知識がありませんでした。父の影響でコーヒーに興味を持ったものの、いざ自分で豆を選ぼうとすると、あまりの選択肢の多さに圧倒されてしまったのです。
産地の違いが分からず迷走した日々
最初に訪れた専門店で、店員さんに「どちらがお好みですか?」と聞かれて困り果てました。ブラジル、コロンビア、エチオピア、グアテマラ…産地名を聞いても、それぞれの特徴が全く想像できなかったのです。結局、パッケージのデザインが気に入ったという理由だけで、深煎りのブラジル豆を購入しました。
家で淹れてみると、想像していた味とは全く違う苦味の強いコーヒーが出来上がりました。当時の私は浅煎りと深煎りの違いすら理解しておらず、焙煎度(※豆を炒る度合い)による味の変化を知らなかったのです。
高価な豆を買えば美味しいという思い込み
次に犯した失敗は、「値段が高い豆ほど美味しい」という単純な思い込みでした。1杯あたり200円相当のジャマイカ・ブルーマウンテンを奮発して購入したものの、淹れ方が悪かったせいで全く美味しく感じられませんでした。
この時期は毎週のように違う豆を試していましたが、自分の味の好みを把握せずに選んでいたため、当たり外れが激しく、結果的に多くの豆を無駄にしてしまいました。3ヶ月で約2万円を費やしたにも関わらず、「これだ!」と思える一杯に出会えなかったのです。
なぜコーヒー豆選びが難しいのか?初心者が陥りがちな3つの罠
私がコーヒーの世界に足を踏み入れた頃を振り返ると、コーヒー豆選びは本当に混乱の連続でした。システムエンジニア時代の論理的思考で「きっと体系的に選べるはず」と思っていたのですが、現実は全く違いました。なぜコーヒー豆選び方がこれほど難しいのか、私が実際に陥った3つの罠をご紹介します。
罠1:情報の多さに圧倒される「情報過多の沼」
コーヒー専門店に初めて足を踏み入れた時、あまりの情報量に頭がパンクしました。「エチオピア・イルガチェフェ、浅煎り、ウォッシュド精製」といった専門用語が飛び交い、店員さんの説明も半分も理解できませんでした。
当時の私は、まるで外国語を聞いているような感覚で、結局「人気No.1」と書かれた豆を選んで帰ったのを覚えています。家で淹れてみると、期待していた味とは全く違う酸味の強いコーヒーで、正直がっかりしました。
罠2:他人の好みを鵜呑みにする「口コミ依存症」
次に私が陥ったのは、レビューサイトやSNSの口コミに完全依存してしまうという罠でした。「この豆は最高!」「絶対おすすめ」といった投稿を見ては、同じ豆を購入していました。
しかし、10回中8回は「あれ?思っていた味と違う」という結果に。後になって気づいたのですが、味覚は人それぞれ全く違うもの。私は苦味のあるしっかりとした味が好みなのに、酸味系の豆ばかり選んでいたのです。
罠3:価格で品質を判断する「高級豆信仰」
「高い豆=美味しい豆」という思い込みも、大きな失敗の原因でした。100g 2,000円の高級豆を購入して意気込んで淹れたものの、自分の好みとは正反対の味で、結局半分以上を無駄にしてしまいました。
この経験から学んだのは、コーヒー豆選び方において最も重要なのは「価格」ではなく「自分の味覚との相性」だということです。500円の豆でも、自分の好みに合えば最高の一杯になるのです。
自分の味覚を知る:好みのコーヒーを見つける体系的アプローチ
初心者時代の私は、コーヒー豆選び方について調べるほど混乱していました。情報は溢れているのに、自分の好みが分からない状態では何を基準に選べばいいのか全く見当がつかなかったのです。そこで開発したのが、段階的に自分の味覚を把握していく体系的なアプローチです。
味覚マップを作る3段階プロセス
まず実践していただきたいのは、「比較試飲による味覚の可視化」です。私が実際に行った方法をご紹介します。
段階 | 比較対象 | 確認ポイント | 期間目安 |
---|---|---|---|
第1段階 | 浅煎り vs 深煎り | 酸味と苦味の好み | 1週間 |
第2段階 | 異なる産地の豆 | 風味特性の好み | 2週間 |
第3段階 | 精製方法の違い | 口当たりの好み | 1週間 |
実践的な味覚記録のつけ方
私が29歳で本格的にコーヒーを学び始めた時、毎日の試飲記録をつけていました。スマートフォンのメモアプリに「酸味:3/5、苦味:4/5、好み度:4/5」といったシンプルな5段階評価を記録するだけです。
重要なのは、「なぜその評価なのか」を一言添えることです。例えば「朝の目覚めには少し重すぎる」「仕事の合間のリフレッシュに最適」など、飲むシーンと合わせて記録すると、後から見返した時に非常に参考になります。
1ヶ月間この記録を続けると、明確に自分の好みパターンが見えてきます。私の場合、「午前中は浅煎りの酸味、午後は中煎りのバランス型」という傾向が判明し、これが現在のコーヒー豆選び方の基準となっています。
産地から始めるコーヒー豆選び方の基本
私がコーヒーを始めた頃、最初に迷ったのが「どの産地の豆を選べばいいのか」という問題でした。エチオピア、グアテマラ、ブラジル…聞いたことはあるけれど、味の違いが全く想像できませんでした。そこで、体系的なコーヒー豆選び方を身につけるため、産地ごとの特徴を理解することから始めました。
主要産地の味の傾向を把握する
まず覚えておきたいのは、産地によって味の大まかな傾向が決まるということです。私が実際に飲み比べて感じた各産地の特徴をまとめました:
産地 | 味の特徴 | 初心者おすすめ度 |
---|---|---|
ブラジル | バランスが良く、苦味とコクが程よい | ★★★★★ |
コロンビア | 酸味と甘みのバランス、フルーティー | ★★★★☆ |
グアテマラ | しっかりとしたコクと酸味、スパイシー | ★★★☆☆ |
エチオピア | 華やかな酸味、フローラルな香り | ★★☆☆☆ |
初心者が失敗しない産地選びの順序
私の経験から、ブラジル→コロンビア→グアテマラの順で試すことをおすすめします。ブラジル豆で基本的なコーヒーの味を覚え、コロンビア豆で酸味の違いを体験し、グアテマラ豆で個性的な風味に慣れる、という段階的なアプローチです。
特に忙しい社会人の方は、朝の時間に飲むなら苦味とコクのバランスが良いブラジル豆、休日にゆっくり味わうならフルーティーなコロンビア豆という使い分けから始めると、コーヒー豆選び方のコツが自然と身につきます。
焙煎度で変わる味の違いを実感した体験談
初心者の頃、私は焙煎度の違いがコーヒーの味に与える影響を全く理解していませんでした。同じコーヒー豆選び方でも、焙煎度によってまったく別の飲み物になることを実感したのは、エチオピア産の豆で実験した時のことです。
同一豆で焙煎度別テイスティングに挑戦
IT企業で働いていた当時、週末の時間を使って同じエチオピア・イルガチェフェの豆を3つの焙煎度(浅煎り・中煎り・深煎り)で購入し、飲み比べを行いました。結果は驚くほど明確で、浅煎りは酸味が強くフルーティー、中煎りはバランスが良くナッツのような香ばしさ、深煎りは苦味とコクが際立つという特徴がはっきりと現れました。
焙煎度 | 主な味の特徴 | おすすめの飲み方 | 初心者への適性 |
---|---|---|---|
浅煎り(ライトロースト) | 酸味強め・フルーティー | ブラック・ペーパードリップ | △(酸味が苦手な人は注意) |
中煎り(ミディアムロースト) | 酸味と苦味のバランス | ブラック・ミルク入り | ◎(最も万人受け) |
深煎り(フレンチロースト) | 苦味とコク重視 | エスプレッソ・カフェオレ | ○(苦味好きにおすすめ) |
この体験から学んだのは、コーヒー豆選び方において焙煎度は産地と同じくらい重要だということです。忙しい社会人の方は、まず中煎りから始めて自分の好みを確認し、そこから浅煎りや深煎りに挑戦することをおすすめします。朝の限られた時間でも、焙煎度の違いを意識するだけで、毎日のコーヒータイムがより充実したものになるはずです。
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