コーヒー品種との出会いで変わった私のコーヒーライフ
システムエンジニア時代の私は、正直に言うとコーヒーを「カフェイン摂取のための燃料」程度にしか考えていませんでした。コンビニのコーヒーでも、インスタントでも、とにかく眠気を覚ましてくれればそれで十分。そんな私の考えが180度変わったのは、2年前のある土曜日の出来事でした。
近所にオープンしたスペシャルティコーヒー専門店で、店主に勧められるまま「エチオピア産ゲイシャ」という豆を購入したのです。その時初めて聞いた「コーヒー品種」という言葉。正直、コーヒーに品種があることすら知りませんでした。
衝撃の味わい体験が全てを変えた
自宅でハンドドリップしたその一杯は、私が今まで飲んできたコーヒーとは全く別の飲み物でした。花のような香り、紅茶のような上品な酸味、そして後味に残る甘み。「これが同じコーヒー豆から作られているのか?」と本気で疑ったほどです。
その日から私の探究心に火がつきました。翌週末には異なる品種の豆を3種類購入し、平日の朝は出勤前の15分を使って飲み比べを開始。最初は味の違いがよく分からなかったのですが、1ヶ月続けると明らかに違いを感じられるようになったのです。
品種を知ることで広がった新しい楽しみ
特に印象的だったのは、同じエチオピア産でも「ティピカ」と「ブルボン」では全く異なる個性を持っていたこと。ティピカはクリーンで繊細な味わい、ブルボンはコクがあり甘みが強い。この発見により、コーヒーは単なる飲み物から「毎朝の小さな冒険」へと変化しました。
忙しい会社員生活の中で、朝の一杯が「今日はどんな発見があるだろう」という期待感に満ちた時間になったのです。品種を意識してコーヒーを選ぶようになってから、ストレス解消効果も格段に向上し、同僚からも「最近表情が穏やかになった」と言われるほどでした。
アラビカ種の奥深さに気づいた転機
システムエンジニア時代の私は、コーヒーと言えば「ブラジル」「コロンビア」といった産地名しか意識していませんでした。しかし、専門学校での学習を通じて、同じアラビカ種でも品種によって全く異なる味わいを持つという事実に衝撃を受けたのです。
品種の違いを実感した衝撃的な体験
転機となったのは、専門学校の授業で行われた「品種別カッピング(味の評価)」でした。講師が用意したのは、すべて同じエチオピア産でありながら、ティピカ種、ブルボン種、ゲイシャ種という3つの異なる品種のコーヒー豆。同じ焙煎度合い、同じ抽出条件で淹れられた3杯を飲み比べた時の驚きは今でも忘れられません。
ティピカ種は上品で繊細な酸味、ブルボン種は甘みとコクのバランスが絶妙、そしてゲイシャ種は花のような華やかな香りが口いっぱいに広がりました。「これが本当に同じ産地の豆なのか?」と疑ってしまうほど、それぞれが個性的な味わいを持っていたのです。
コーヒー品種への理解が変えた選び方
この体験以降、私のコーヒー選びは劇的に変わりました。単に「グアテマラ産」「ケニア産」という産地だけでなく、品種名を必ずチェックする習慣が身につきました。同じグアテマラ産でも、ティピカ種なら繊細で上品な味わいを、カトゥーラ種なら明るい酸味を期待できるようになったのです。
品種を意識することで、自分の好みの傾向も明確になりました。忙しい平日の朝にはブルボン種の安定した甘みを、週末のリラックスタイムには華やかなゲイシャ種を選ぶといった具合に、シーンに応じた使い分けも楽しめるようになったのです。
ティピカ種で知った「品種の個性」という概念
私がコーヒー品種の世界に本格的に足を踏み入れたのは、エチオピア産のティピカ種との出会いがきっかけでした。それまで何となく「エチオピア」や「ブラジル」といった産地で選んでいた私にとって、「品種」という概念は全く新しい発見だったのです。
ティピカ種が教えてくれた「品種の違い」
最初にティピカ種を飲んだ時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。同じエチオピア産でも、これまで飲んでいたコーヒーとは明らかに違う、上品で繊細な酸味と花のような香りが印象的でした。豆の形状も他の品種より細長く、見た目からして違いが分かります。
ティピカ種はアラビカ種の中でも最も古い品種の一つで、「コーヒーの原型」とも呼ばれています。病気に弱く収穫量も少ないため栽培が困難ですが、その分品質の高さは群を抜いています。私が飲んだエチオピア産ティピカは、まさに「これがコーヒー本来の味なのか」と思わせる、クリアで複雑な味わいでした。
品種を意識することで変わった選び方
ティピカ種を知った後、私は意識的に他のコーヒー品種も試すようになりました。同じ焙煎度、同じ抽出方法でも、品種が違うだけで味わいが大きく変わることを実感できるようになったのです。
特に忙しい平日の朝にはティピカ種の優雅な香りが気持ちを落ち着かせてくれ、週末のゆったりした時間には、より個性的な品種を楽しむという使い分けも自然とできるようになりました。コーヒー品種への理解が深まることで、その日の気分や時間帯に合わせた豆選びという新たな楽しみが生まれたのです。
ブルボン種の甘みが教えてくれたコーヒーの多様性
ティピカ種の繊細さに魅了された私が次に出会ったのは、ブルボン種でした。ブラジルの農園から取り寄せたブルボン種を初めて飲んだ時、その豊かな甘みに正直驚きました。ティピカ種とは全く違う個性を持っていたからです。
ブルボン種が見せた甘みの正体
ブルボン種の最大の特徴は、砂糖のような自然な甘みです。実際に飲み比べてみると、ティピカ種の酸味中心の味わいに対し、ブルボン種は甘みが前面に出てきます。私が記録している飲み比べノートによると、同じ焙煎度(ミディアムロースト)でも、ブルボン種の方が明らかにコクがあり、後味に残る甘みが長続きしました。
この違いを理解するため、コーヒー品種の特性について調べてみると、ブルボン種はティピカ種から派生した品種で、より多くの糖分を蓄えやすい性質があることが分かりました。実際、私が焙煎を学んだ際の資料では、ブルボン種の糖度はティピカ種より約15%高いとされています。
社会人の疲れた心に響く味わい
会社員時代の私にとって、ブルボン種の甘みは特別でした。残業で疲れた夜に飲むコーヒーとして、ブルボン種の自然な甘さは砂糖を加えなくても十分満足できる味わいでした。
品種 | 主な味の特徴 | おすすめの時間帯 |
---|---|---|
ティピカ種 | 上品な酸味、軽やか | 朝・午前中 |
ブルボン種 | 自然な甘み、コク | 午後・夜 |
この経験から、コーヒー品種の違いは単なる知識ではなく、実生活での使い分けにも活かせることを実感しました。疲れた日にはブルボン種、すっきりしたい朝にはティピカ種という具合に、品種を意識することで日常のコーヒータイムがより豊かになったのです。
ゲイシャ種との衝撃的な出会いと価値観の変化
初心者の頃から様々なコーヒー品種を試してきましたが、最も衝撃的だったのはゲイシャ種との出会いでした。パナマ産のゲイシャを初めて飲んだ時の感動は、今でも鮮明に覚えています。
価格への先入観を覆した一杯
正直に言うと、最初は100gで5,000円という価格に躊躇しました。「コーヒーにそんなにお金をかけるなんて」と思っていたのです。しかし、実際に飲んでみると、これまで経験したことのないフローラルな香りとジャスミンのような華やかさに圧倒されました。
まるで紅茶のような繊細さと、果実のような甘酸っぱさが口の中で踊るような感覚。「これが本当にコーヒーなのか?」というのが率直な感想でした。
品種の奥深さを実感した瞬間
この体験を通じて、コーヒー品種の違いがいかに重要かを身をもって理解できました。同じアラビカ種でも、ティピカの素朴な甘さ、ブルボンのバランスの良さ、そしてゲイシャの華やかさは、まさに別物と言えるレベルの違いがあったのです。
特に忙しい仕事の合間に飲むコーヒーとして、ゲイシャの上品な香りは格別のリラックス効果をもたらしてくれました。価格は確かに高めですが、特別な日のご褒美として月に一度楽しむようになり、コーヒーライフに新たな楽しみが加わりました。
この経験から、品種を意識してコーヒーを選ぶことで、日常に小さな贅沢と発見を取り入れることができると確信しています。
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