コーヒーのドージングとは?正確な計量が味を決める理由
コーヒーを毎朝飲む習慣があるにも関わらず、「なぜか今日は薄い」「昨日と同じようにいれたのに苦い」といった経験はありませんか?実は私も以前、この問題で悩んでいました。
ドージングの定義と重要性
ドージングとは、コーヒーを抽出する際にコーヒー豆(粉)を正確に計量することを指します。この工程は、プロのバリスタが最も重要視する基本技術の一つです。
私がIT企業で働いていた頃、毎朝のコーヒーは「目分量」で豆を量っていました。しかし、コーヒーの専門学校で学び始めてから、講師に「ドージングを制する者がコーヒーを制する」と教わり、実際に計量の精度を上げた結果、驚くほど味が安定したのです。
計量精度が味に与える具体的な影響
正確なドージングが重要な理由は、コーヒーの抽出比率にあります。一般的に、コーヒー1gに対してお湯15〜16gの比率が基本とされていますが、この比率がわずか1〜2g狂うだけで味は大きく変わります。
豆の量 | お湯の量 | 味の特徴 |
---|---|---|
18g | 300ml | 薄い、物足りない |
20g | 300ml | バランスが良い |
22g | 300ml | 濃い、苦味が強い |
私の経験では、特に忙しい朝の時間帯に目分量で豆を量ると、±3g程度のブレが生じることが多く、これが味のムラの原因となっていました。正確なドージングを身につけることで、毎日同じ品質のコーヒーを楽しめるようになり、仕事前のリラックスタイムがより充実したものになったのです。
私がドージングの重要性に気づいた失敗体験
会社員時代の私は、毎朝の忙しさに追われながら、コーヒー豆を目分量で適当にドリッパーに入れていました。「だいたいこのくらいかな」という感覚で、スプーン2杯程度を入れて淹れるのが日常でした。しかし、この適当なドージング(豆の計量)が、私のコーヒーライフに大きな問題を引き起こしていたのです。
味のバラつきに悩まされた日々
当時の私が直面していた最大の問題は、毎回味が違うことでした。ある日は濃すぎて苦く、翌日は薄すぎて物足りない。同じ豆、同じ淹れ方をしているはずなのに、なぜこんなに差が出るのか理解できませんでした。
特に印象に残っているのは、お気に入りのエチオピア豆で淹れたコーヒーが、ある朝突然「美味しくない」と感じた出来事です。前日まで満足していた味が、まるで別の豆のように感じられ、「豆が劣化したのかな」と疑ったほどでした。
原因究明で見えてきた計量の重要性
この問題を解決するため、私は1週間かけて自分の淹れ方を記録することにしました。使用する豆の量を実際に測ってみると、驚くべき事実が判明しました。
日付 | 目分量での豆の量 | 実際の重量 | 味の評価 |
---|---|---|---|
月曜日 | スプーン2杯 | 11.2g | 薄い |
火曜日 | スプーン2杯 | 16.8g | 濃すぎ |
水曜日 | スプーン2杯 | 14.1g | ちょうど良い |
同じ「スプーン2杯」でも、実際の重量は5.6gもの差がありました。これが味のバラつきの原因だったのです。この発見が、私のドージングに対する意識を根本から変える転機となりました。
デジタルスケールを導入する前と後の味の違い
実際にデジタルスケールを導入する前は、コーヒー豆の計量を付属のスプーンや目分量で行っていました。当時は「だいたい15g程度」という感覚で淹れていたのですが、振り返ってみると毎回微妙に味が違っていたんです。
導入前:不安定だった抽出結果
デジタルスケール導入前の3週間、毎朝のコーヒーの味を5段階で評価し続けました。結果は驚くべきものでした:
評価 | 回数 | 主な感想 |
---|---|---|
★★★★★ | 2回 | 完璧な味わい |
★★★★☆ | 4回 | 満足できる味 |
★★★☆☆ | 11回 | 普通・可もなく不可もなく |
★★☆☆☆ | 4回 | 薄い・物足りない |
特に印象的だったのは、同じ豆を使っているのに「今日は濃すぎる」「昨日は薄かった」という日が頻繁にあったことです。朝の忙しい時間に、期待していた味と違うコーヒーを飲むストレスは想像以上でした。
導入後:劇的に改善した安定性
0.1g単位で計量できるデジタルスケールを導入してからは、ドージングの精度が格段に向上しました。同じ15.0gでも、実際に測ってみると以前は13.5g〜16.8gとばらつきがあったことが判明。
導入後1ヶ月の評価では、21日中18日が★4つ以上となり、安定性が85%まで向上しました。特に平日の朝、時間がない中でも確実に美味しいコーヒーが飲めるようになったことで、1日のスタートが格段に良くなりました。
最も驚いたのは、豆の個性がより明確に感じられるようになったことです。正確なドージングにより、豆本来の酸味や甘みのバランスが安定して抽出され、産地ごとの特徴を楽しめるようになりました。
g単位の計量が味に与える衝撃的な変化
最初は「だいたい20gくらい」という感覚で豆を計っていた私ですが、0.1g単位での正確なドージングを始めてから、コーヒーの味に劇的な変化が現れました。特に印象的だったのは、同じ豆で18g、20g、22gと2g刻みで抽出量を変えた時の味の違いです。
実際に体験した味の変化パターン
デジタルスケールを導入して3週間目、エチオピア産の豆で実験を行いました。抽出条件は全て同じにして、豆の量だけを変更した結果は驚くべきものでした。
豆の量 | 味の特徴 | 総評 |
---|---|---|
18g | 酸味が際立ち、軽やか | 物足りない印象 |
20g | 酸味と甘味のバランス良好 | 理想的な味わい |
22g | 苦味が強く、重厚感あり | やや濃すぎる |
0.5gの差でも変わる繊細な世界
さらに細かく検証を進めると、わずか0.5gの違いでも味に変化が現れることを発見しました。19.5gと20.0gの差は微細ですが、朝の忙しい時間でも確実に感じ取れる違いがありました。19.5gの方がわずかに酸味が立ち、20.0gの方が全体的にまろやかな印象でした。
この発見により、ドージングの精度がコーヒーの品質を左右する最重要要素であることを実感しました。同じ豆、同じ挽き方、同じ抽出時間でも、計量の精度だけで全く異なる一杯になるのです。
ドージング用デジタルスケールの選び方と実際の使用感
実際にコーヒー用デジタルスケールを3台購入し、約2年間使い続けた経験から、ドージング用スケールの選び方をお伝えします。
スケール選びで重要な3つのポイント
最も重要なのは応答速度です。私が最初に購入した安価なスケール(2,000円台)は、豆を乗せてから数値が安定するまで3~4秒かかり、忙しい朝のドージング作業でストレスを感じました。現在使用している中級機種(6,000円台)は1秒以内で安定するため、作業効率が格段に向上しています。
次に計量精度ですが、0.1g単位での計量は必須条件です。ただし、実際に使ってみると0.1g表示でも±0.2g程度の誤差が生じる機種もあります。私は同じ20gの豆を10回計測してテストしましたが、品質の良いスケールは±0.1g以内、安価なものは±0.3g程度のばらつきがありました。
実用性を重視した機能選択
タイマー機能付きのスケールは、抽出時間の管理も同時にできるため、特にハンドドリップ初心者の方におすすめです。私はタイマー機能により、ドージングから抽出完了まで一連の作業が習慣化されました。
また、防水性能も見落としがちな重要ポイントです。コーヒー豆の油分や水滴で故障したスケールが1台あるため、現在はIPX4以上の防水性能があるものを選んでいます。
社会人の方には、コンパクト設計で収納しやすく、オートオフ機能で電池の消耗を抑えられる機種が実用的です。毎朝のドージング作業を継続するためには、使いやすさが何より重要だと実感しています。
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